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エアコンの室内機は部屋のどこに取り付ければいいの?室内機の設置場所について解説!

2023年05月25日

エアコンの室内機を正しく取り付けることは、効率的な冷暖房効果と快適な室内環境を実現するためにとても重要です。
適切な設置場所の選定は、エアコンの性能や効果に直結するため、注意が必要だからです。

そこで、今回は室内機の設置場所について解説します。
正しい設置場所の選び方やポイントについて詳しく見ていきましょう。

エアコンの室内機は部屋のどこに取り付ければいいの?室内機の設置場所について解説!

エアコンの基本構造

エアコンは室内機と室外機の2つの大きな部分に分けられます。
室内機と室外機はパイプでつながれ、その中を冷媒とよばれる液体ガスが通っています。

冷媒は空気の熱を移動させる役割を担います。
冷房時には室内の熱を外に逃がし、暖房時には室外の空気に含まれる熱を取り込み、室内の冷気を外に逃がします。

業務用エアコンと家庭用エアコンの違い

エアコンは業務用と家庭用の2つに分けられます。
業務用は設備が大掛かりで、基本的には空調の専門業者が取り付けます。
専門的な作業となるため、空調業者に任せておく方が無難です。

家庭用エアコンは一般的な壁掛けタイプのルームエアコン、天井や壁に埋め込むハウジングエアコン、一つの室外機に複数の室内機を取り付けるマルチエアコンの3タイプがあります。
エアコンを購入すると専門業者が設置してくれますが、自分で設置場所を決めることもできます。

室内機取り付けに適した場所

エアコンの室内機はどこでも設置できるわけではありません。
設置に適した場所について解説します。

壁に開けた配管用の穴よりも高い場所に設置する

1つ目は壁に開けた配管用の穴(配管穴)より高い場所です。
室内機と室外機をつなぐホースには冷媒が通るホースとドレンホースがあります。
ドレンホースとは、エアコン作動時に発生した水を屋外に配水するためのホースです。
ドレンホースは冷媒が通るホースと同じ穴を使用します。

もし、配管穴がエアコンよりも高い位置にあると、ドレンホースの水を外に排出できず、エアコン内に水が溜まってしまい、エアコンが故障してしまいます。
そうならないために、配管穴をエアコンよりも低い位置にし、水が自然に外に排出できるよう工夫しているのです。

エアコン専用のコンセントの近くに設置する

2つ目はエアコン専用のコンセントの近くです。
通常、家庭用電源の電圧は100Vに設定されています。
しかし、電気の使用量が大きい家電は200Vの電源を使用しなければなりません。
エアコンや電気式の床暖房、IHクッキングヒーター、食器洗い乾燥機などで良く用いられています。

通常のコンセントは100Vの電圧にしか対応していないため、エアコンは200Vに対応する専用コンセントの近くに設置しなければなりません。
設置したい場所の近くに200V電源がなければ、電気業者に依頼して専用の電源を設置しなければなりません。

通気スペースを確保できる場所

室内機の周りに風が通る通気スペースがあることも重要です。
せっかく冷房・暖房を使っても、部屋中に拡散できなければ効果的に室温を調整することができません。
下に家具がない場所に設置するとよいでしょう。

特に注意しなければならないのは空気の吹き出し口付近です。
その部分に通風を妨げるような障害物があれば、効率よく冷暖房ができません。
風を妨げるものがない場所にエアコンを設置しましょう。

壁・天井から5センチ離れた場所

天井や左右の壁から5センチ以上離れた場所に設置しなければなりません。
その理由は、エアコンカバーが開くためのスペースを確保するためです。
メンテナンスやフィルター清掃するためのスペースも確保しなければなりません。

火災報知機から1.5メートル以上離れた場所

エアコンは火災報知機から1.5メートル以上離れた場所に取り付けなければなりません。
火災報知機は消防法により全家庭に取り付けることが義務付けられています。
火災報知器は熱や煙を感知する機器であるため、エアコンに近すぎると正確な温度を感知できず、正しく作動しない可能性があるからです。

エアコン室内機取り付けでよくあるトラブル

室内機を取り付ける際、良く起きるトラブルは以下のとおりです。

室内機が大きすぎる

エアコン設置場所を良く考えず、寸法を目分量で見積っていたりすると、設置する際に取り付けスペースが確保できないといったトラブルが発生します。
設置場所の付近にカーテンレールのような障害物がないか、扉やクローゼットが問題なく開け閉めできるかは、エアコン購入前にしっかり確認しておかなければなりません。

設置場所の強度が足りない

室内機はそれなりに重い機器です。
機種によって異なりますが、小型の軽いもので8キロ程度、大型の上位機種となると20キロ前後の機種もあります。
これだけの重みがありますので、しっかりと設置しなければなりません。

特に、奥行きが大きく壁から張り出しているような機種は重心が壁から離れるため、落下のリスクが高まります。
設置前に専門業者を呼んで室内機の重さに壁が耐えられるのか、調べたほうがよいでしょう。

まとめ

今回はエアコンの室内機の取り付けについてまとめました。
家庭用エアコンに限れば、重要なのは設置場所です。

どこでも設置できるわけではないので、設置場所は慎重に決めなければなりません。
設置業者など専門家の意見を聞きながら、エアコンの効率や壁の強度などを考え、最適な場所に設置しましょう。